クルマ業界は「100年に一度」と言われる大変革期を迎えています。ガソリンとエンジンから電池とモーターに動力源の主役が変わり、AIの進化による完全自動運転の実現、そしてカーシェアなどの普及により所有を前提としない利用形態へ。さらに車は地上を離れて、飛行自動車やドローンなど自由に空を飛べる乗り物へと変化していきます。また、同時に地方の限られた資源の中で活躍する超小型モビリティーや、障害者を支える電動車椅子などもこれからますます普及するでしょう。そして高齢者を支える歩行補助ロボットなども実用化に向けた検証が進んでいます。
高度経済成長の時代は、誰もが車という乗り物を所有し、そして楽しむことを疑いませんでした。しかし、時代は大きく動いています。高齢化が進み、移動手段の少ない地域社会を助け、車が持てずに困っている人々を助け、車という形態にこだわらず、より身近で使い勝手の良い移動手段としての「モビリティー」という概念に大きく変化しようとしています。 これは完全にモノ(何が欲しいか)からコト(どう使うのか)へと意識が変わってきていることを意味します。
この大きな変化は、私たち業界だけの変化ではなく、世界規模で起きている大変化ですから、小手先の対応でなんとかなるようなものではありません。トヨタ自動車の豊田社長が、「現在の延長線上に未来はない。新しい未来は自分たちの手で切り開いていかねばならない」と今後の変革の決意を表明されましたが、根底から考え方を変え、未来に向けて、自分たちの意思で動き出さなくてはならない時代がやってきたと言えるでしょう。
ホリデーは、20年以上前に全国に先駆けて、短時間立会い車検を開発、会社目線や職人目線であった車検サービスを、お客様目線のサービスに変革し、当時大流行したユーザー車検代行サービス(注1)に対して、自動車整備業の存在価値を世に問いかけ、サービス業としての自動車整備業の地位を確立することに成功しました。当時はメーカーでさえもホリデー車検を研究するほど、明朗なビジネスモデルが注目されたのです。
しかし、20年以上経った今、私たちの業界は守りに入ってしまい、進化するどころか逆に退化しているようにも見えます。大変革期の今だからこそ、今一度、お客様や社会の変化と真摯に向き合い、近未来の社会に本当に必要とされる、モビリティーサービス・ネットワークに進化する必要があると考えます。
私たちは、お客様の一歩先の安心を考え、お客様の心配事をすべて払拭し、安心して健やかな生活をしていただけることを望んでいます。そのためにも、専門店化しバラバラになりつつある関連サービスを統合して一つにし、同時にこれから必要とされる、お客様目線のサービスをさらに拡充し、地域に密着して社会に貢献する企業にならねばなりません。
そのような理想的なサービスをCLTV(カーライフタイムバリュー)と定義し、ホリデーのビジョンとしています。志を同じくする仲間と共に新しい世界を切り開いていく。それが私たちホリデーの使命です。
(注1)ユーザー車検代行サービスについてはこちらをご参照ください。